2017年2月13日月曜日

脳の呪縛を解く方法

2014 苫米地英人 株式会社KADOKAWA

ブラック企業で過労死する人が出ると、「辞めればよかったじゃないか」と思うが、そう簡単には辞められないし、逃げられない。
これは、おもに「脳の呪縛」のせいである。
人の脳は「誰かに見られている」と勝手に感じるように出来ている。
人の脳も、目や耳などの他の器官と同じように右脳と左脳とに分かれている。
意識とは、人が言葉を獲得してから急速に進化したものであり、左脳に言語をつかさどる領域があると言われている。著者によると右脳にもおなじような働きをするところがある。
言い換えれば、左脳にある意識は、右脳からの刺激を受けている。
誰かに見られていると感じるのはそのためである。
荒井由実は、「小さい頃は神様がいて」と歌ったが、誰でも似たような経験があるはずである。
その後、親に保護されて見守られ、学校に入ると先生が見守ってくれた。
社会に出ると、今度は会社が見守ってくれるのかというと、そうはいかない。
会社や、もっと広くとると、国家もそうであるが、それらは個人を監視し、束縛する。
しかし、かならずしも保護してくれるわけではない。そこらへんが監視され束縛されることに慣れている人には理解できず、逃げられなくなってしまうのである。
このような「脳の呪縛」を解くことによって、自由な自分を取り戻さなければ、今の日本のような生きづらい社会を生きていくことははできない。

昔も、武士は、主君に忠誠を誓って切腹したりしていたが、庶民は、「正直者はバカを見る」などと言っていたものである。

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