2011年4月23日土曜日

佐野研二郎 今日から始める 思考のダイエット

2010 株式会社マガジンハウス

1972年生まれ

著者は、アートディレクターとしてさまざまな企業のブランディングや商品開発などを手がけてきた。
アートディレクターの仕事は、いろいろな問題や課題にとりくんで、シンプルで明快、強い印象のある視覚的コミュニケーションをつくることである。

「昨日食べたものを、覚えていますか?
もし、昨日、焼き肉を食べたのだとしたら、それを強く記憶しているはずですが、バランスよい定食を食べたのだとしたら、そこに何が入っていたか、思い出すのはなかなか難しいはずです。記憶に残るのは、いろいろな情報が入っているものよりも、たったひとつの情報しかないものなのです。つまり、人の記憶に残るのは幕の内弁当より、カルビ弁当といえるのです。」(p110)

著者は、この手法をもちいながら、広告キャンペーンを企画してきた。
伝えたい情報を一点に集中させることで、目立ち、人の記憶に残るコミュニケーションを作ることができた。

わかりやすい言葉をくりかえし聞かされていると、人は、その気になりやすい。
政治の世界でも、「郵政民営化」、「政権交代」など同じ言葉を何度も聞かされているうちに、国民はその気にさせられてきたといえるだろう。

0 件のコメント:

コメントを投稿