2009年12月10日木曜日

竹中平蔵 竹中式マトリクス勉強法

2008.10 株式会社幻冬舎

1951年生まれ

「そもそも、勉強は何のためにするのか?一言でいえば、今のあなたをもっと高めるためです。」(p20)
著者によると、勉強法は二つの方向性に分かれる。一つは、人生を戦いぬく武器としての勉強、もうひとつは、人間力を鍛えるためのひととひととを結ぶ勉強である。
勉強には二つの方向性があると同時に、目標の到達点があるかどうか、すなわち、天井があるかどうかという軸も存在する。
すべての勉強は、方向性という縦軸と、天井の有無という横軸とのマトリクスで位置づけることができる。
竹中式勉強マトリクスでは、以上の組み合わせで、A.記憶勉強、B.仕事勉強、C.趣味勉強、D.人生勉強に分けることができる。
大人の勉強は、何を勉強するのかも自分で決めなければならないが、マトリクスで考えると、勉強に対するモチベーションも到達目標も分かりやすくなってくる。
「学校秀才」などという言葉があるように、学校の勉強や試験勉強ができるというだけでは、とうてい人生を乗り切っていくことはできない。
勉強とは、いわゆる「勉強」だけではない。
何歳になってからも、いろいろな勉強をし続けなければならない。
その時々の自分の能力や仕事の状況などに合わせて、勉強の中身ややり方を変えてみる。自分を成長させるには、「今、自分は何を勉強するべきか」知ることが大切である。

「竹中式勉強法9の極意」では、著者は健康でなければ勉強はできないと言う。 徹夜や睡眠不足は知的生活の敵である。
世の中には、睡眠時間が短くとも平気な政治家や社長がいる。著者は、政治家と学者を両方やってみた。政治家のような、ハイテンションの仕事は寝不足でもできるが、勉強や執筆などの精神を集中させる作業は、コンスタントに黙々と打ち込めるように生活のリズムをととのえることが欠かせない。精神的にも肉体的にも、ある程度のコンディションが整っていないと、勉強はできない。
歳を取ると、人は目や記憶力が衰えてくるので、勉強の効率は落ちる。したがって、記憶する勉強から人生勉強のほうに、より重点を移すことになる。
いくら歳を取っても、失敗もするし、後悔もする。勉強に終わりはない。

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