2009年11月25日水曜日

野口悠紀雄 超「超」整理法

2008 株式会社講談社

1940年生まれ

著者は「『超』整理法」を1993年に刊行したが、いまや「新しい時代が到来した」と実感している。この間、ワープロの進歩、インターネットの利用などのIT化が進み、かっては不可能と思われていた「デジタル・オフィス」が可能になった。
著者が注目しているのは、グーグルが主導して進めている「クラウド・コンピューティング」である。「クラウド・コンピューティング」では、ユーザーの手許からアプリケーションソフトやデータがなくなってしまうという。
デジタルオフィスは簡単にできるようになったので、それを使うノウハウが「検索」である。組織や財力に頼らなくても、知りたいと望んで検索力を磨けば、個人でも、ぼう大な情報を手にすることができるようになった。
それでも、実際に知的作業を遂行するためには、自分の頭で考え抜くことが必要である。
知的作業を助けるため、具体的には1)とにかく始めること、2)歩くこと、3)寝ている間に考えが進むのを期待すること、ただし、歩いたり寝たりする前に、材料を仕込んでおくことといった昔から変わらぬ方法が効果的である。
年齢を感じさせない仕事ぶりの著者であるが、つねに新しい知識を増やし、考えることを続けているとのこと。
「脳に対する負担を軽くする」のではなく「脳を極限まで酷使すること」が仕事に関して「現役」であるためには必要だという。

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